K子の旅だけじゃないログ

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旅好きOLのいろいろ記録

クローゼット/千早茜

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読書半年ぶり。

クローゼット/千早茜

漫画以外で前回まともに本読んだのっていつだっけ???と考えたら、たぶん、夏頃Gotoで地元のビジホ泊まったときに結構前に古本で買って積んでた「小悪魔アザゼル18の物語」(アイザック・アシモフ)読んで以来ですね……。 しかも全部読みきってない気がするな……。

普段、ド偏読でたまに違うの読んでも事件が起こるか謎を呼ぶかファンタジーだったりサイエンスだったりするので、こんな本滅多に読まないんですが、先月たまにはリアル書店行くかって行ってほんとはファッション誌読みたかったんだけどピンとくるのなくて、漫画の新刊取って、一応見るだけと文庫の新刊コーナー見てたら目について手に取ったんですよね。

クローゼットの物語

ってもうそれだけで目を引くじゃないですか。
この本には関係ないですが、GINZAのクローゼット特集は一昨年見つけてから去年も出るのだろうかとワクワク待ち望んだくらい好きでことあるごとに見返しています。

何が言いたいかって言うと、洋服好きの女にとってクローゼットは特別な場所なんですよ。

その特別な場所をタイトルに冠した物語なんてちょっと手に取らずにはいられなかった。

帯からするとハートフルヒューマンストーリー(苦手)みたいな気配があったのですが、少し読むと淡々とした一人称が続き、(割と早くにネタは分かっちゃうけど)少しサスペンス的な要素もあり、普段感動モノに縁の薄いわたしにもやさしそうで、何よりまあ抵抗なく結構書店で立ち読みで読み進めてしまえたので買うことにしました。

とか言いつつしばらくは寝かしてたんですが、幾らやる気ないからって延々ネットショッピングばかりしてるわけにもいかんやろと酒(ホットラム)の力を借りて今日読了しました。

良い意味でハートフルヒューマンストーリー的な大きな事件や出来事はなく(勿論サスペンス的に大きな出来事も現在軸では起こらず)、丁寧に登場人物が自分の気持ちと向き合って行く話でなんかよかったです。物足りない人もいるかもしんないけど、これで劇的感動ストーリーだったらわたしはちょっと嫌だったな……。
そんで勿論服の描写や登場人物が服に向ける眼差しがすごい良かった。

読者としては晶ちゃんの背景が気になるところではあるけれど、そこ掘り下げちゃうと語り手二人の存在がボケちゃうからもう少し食べたいな?くらいの加減が良いのかもしれない。

強いて文句言うなら本のつくりだな!
最後のページがもう余白2行分くらいしかないのに、めくったらいきなりハイテンションで対談解説始まるんだよ!余韻をくれよ!白紙挟んでくれ!!と思いました。
(なのでばしーんと閉じて解説読んでない。)

あと読んでるときに(小説の中の博物館には別にモデルがあるんだけど)、結構前に行った目黒のアクセサリーミュージアムを思い出していました。

acce-museum.main.jp

ジュエリーではなくアクセサリーの博物館で、小さいところですが、時代ごとの様々なコレクションが現代に至るまで展示されていてとても見応えがあります。
血眼でぐるぐるぐるぐる行ったり来たり行ったり来たりして鼻息も荒く図録を購入しようとしたら、古いものだからとアクセサリーの載っている定期刊行誌のバックナンバーをくだすった……。今よくお気に入りでつけている指輪はそこの販売コーナーにあった、ジュエリーとアクセサリーのあいなかくらいのやつです。
行きたいなあ……行けないけどなあ……!(血涙)

洋服をもっとだいじにしようと思ったりする一冊でした。
靴はちゃんと磨いてるけど洋服にブラシをかける習慣はなかったので、きちんとしたいですね。